- 『ピコの心』 -                (凸凹作家ピコの屈折した記録)

切り絵、パステル画、詩、書、発達障害(自閉症スペクトラム・ADHDなど)、愛着障害(アダルトチルドレン)、解離に関するもの、その他。 暫くは詩が中心です。

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扉の向こうから

ここは何処?
見たことも聞いたことも無い世界。
堅く閉ざされた扉の向こうの世界。

堅く堅く閉ざされた 「次元の扉」 が開く時、
扉の向こうの不思議な世界を覗き見る事が出来る。
時折、扉の向こうから彼らが訪れる。
ひょっとしたら、彼らに遭った事があるかも知れないね。

不思議な不思議な彼らの世界。
空には川が流れ、エメラルドの棘の生えた、
数十枚の半透明な翼を付けた大きな空鯨が、
空の川を悠々と泳いでいる。

色とりどりの十二枚の翅を羽ばたかせて、
水蝶が川の中から飛び出して空を飛びまわり、
また川に飛び込んでいく。

突然、山火事の火の中から、
不死鳥のように飛び出してくる、
六枚翅の火トンボ。
翅の先で青く灯る神秘的な光が消える頃、
再び火の中に飛び込んで姿を消す。
そして、暫くすると新たな命を得て、
勢いよく火の中から躍り出る。

彼方此方を飛び廻る跳びキノコ。
白い跳びキノコ。
赤い跳びキノコ。
まだらの跳びキノコ。
そして、縞模様の跳びキノコも。

日が昇ると空高く飛び立つ偽鳥。
鳥の姿で、青緑色の空を自在に飛び廻る。
その真の姿を知るものはいない。
日が沈むと霧のように霧散したり、
水面に飛び込むように、地面に飛び込んで姿を消したり。

黄金色に煌めく小さな丘の上では、
ホラ吹き貝が大声で嘘ばかりを捲くし立てる。

小さな翼を付けて、丘から丘へ飛び廻って遊んでいる、
性別を持たないその世界の妖精の子供。
その子の名前はポノン。
タツノオトシゴに似た、六つ目のチャイルドドラゴンが、
ポノンの背中でいつまでも戯れている。

石も木も意識を持ち、何もかもが生きている。
大きな石も小さな石も、10本の足を地面に下ろし、
ザクッ、ザクッと地面をゆっくり、ゆっくり旅をし続ける。
思いのままに、気の向くままに、
思い思いの方角へ。
終わりの無い旅。
始まりの無い旅。

木として生きることを選択した木。
地に脚を深く突き刺し、隣の木と繋がって会話をしている。
気が向くと脚を引き抜き、ザーッ、ズン、ザーッと、
地を揺るがして、別の土地を目指して旅をする。

別の生き方を選択した木。
自らの意思で楽器に成る事を選んだ木。
細い枝上の腕を伸ばし、自ら音を奏でるチェロの木。
数本の撥状の腕と足で、
ットトン、トン、トンと軽妙な音を打ち出す、
パーカッションの木。
楽しげに踊り、奏で、戯れる。

空には双子の 「片割れ月」。
青い光を放つ 「片割れ月」 と、赤い光を放つ 「片割れ月」。
空を流れる川は、双子の 「片割れ月」 を満たす、
双子の 「生まれの海」 へと流れ落ちる。

双子の 「生まれの海」 には無数の卵が息づいている。
石の卵、木の卵、そして、水蝶やチャイルドドラゴンの卵も。
いつの日か生まれ出る日を待ち望みながら。

それぞれの 「生まれの海」 で卵から孵ると、
川を泳いで 「育ちの惑星」 に辿り着き、そこに棲み付く。
そうやって、川の中と空とを行き来する舞い魚や、
風に乗って舞い踊る傘クラゲも、
「育ちの惑星」 を自在に飛び廻る。


青い 「片割れ月」 の 「生まれの海」 では、
青い卵から孵ったチャイルドドラゴンが、
やがて 「育ちの惑星」 で大きく成長して、
透明な鱗で覆われ、時折青い光を放つ、
大きな竜翼を生やした碧い飛竜になる。
大きな爪で木に摑まり、咆哮を上げながら、
六つの時の眼で、全ての時を居ながらにして旅をする。
時を知り、時を憂い、時を旅する六つの眼。
そして、地を蹴って飛び立ち、
大空を駆け巡りながら氷の炎を吐き続ける。
その氷は溶けて川になり、「生まれの海」 まで流れていく。

赤い 「片割れ月」 の 「生まれの海」 では、
赤い卵から孵ったチャイルドドラゴンが、
八枚の小さな竜翼を生やした、双頭の紅い海竜になる。
黒ダイヤのように暗く輝く一つの眼は、
見るものを幻の世界に引き込む。
そして、双頭から緋色の熱い火流を吐いて、
「生まれの海」 を暖めながら、
一生を 「生まれの海」 の中で生き続ける。

争いを知らない、命を奪い合う事の無い世界。
自由に生き、戯れ、やがて…。
生きた道筋に満足し、残す思いも無くなると、
フーッと、背景に溶け込むように霧となって消えていく。
彼らの世界に死は無い。
ただ、消えて居なくなるだけ。
生き生きとした、でも生も死も無い世界。

遠い遠い昔、迷い星に引き裂かれた月は、
二つの 「片割れ月」 になった。
その時に、時空の裂け目が生まれ、
二つの 「片割れ月」 に挟まれた 「次元の扉」 が出現した。

双子の 「片割れ月」 の青い光と赤い光が輝きを増し、
やがて二つの光が交じり合って眩しく閃光を放つ時、
双子の 「片割れ月」 の狭間の暗黒の次元空間に浮かぶ、
堅く堅く閉ざされていた 「次元の扉」 は、
一時、束の間の 「開きの時」 を迎える。

グォーと轟音を轟かせて開かれた 「次元の扉」。
好奇心に溢れた扉の向こうの生き物たちは、
開かれた扉を通って、見た事の無い世界へ旅に出る。
帰りの切符が保障されない、戻れないかも知れない旅に。
それでも、扉を通って未知の世界へ。

「開きの時」 が終わると、再び堅く堅く扉を閉ざす。
帰れなかった者を残して、永劫の 「沈黙の時」 を迎える。
今も 「次元の扉」 の向こうで、彼らは生き、そして消えていく。
いつの日か、再び 「次元の扉」 が開く日を待ち望みながら。

閉じてしまった 「次元の扉」 に阻まれて、
この世界に留まった彼らの仲間が、
帰れる日が来る事を諦め切れずに、
今もそこら辺を彷徨っているかも知れないね。



というよりも…。 これは、ロールシャッハ・テストを受けた時の、一枚の絵を見てイメージが膨らみ作り上げた世界です。


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